Ω3脂肪酸サプリメントはドライアイに対する有効性は認められず
Ω3脂肪酸サプリメントであるEPAおよびDHA製剤を1日3000mg摂取すると中等度~重度のドライアイ疾患に対して、どの程度有効なのかについて報告が行われました。
試験方法
多施設二重盲検臨床試験
被験者:ドライアイ疾患を有する349名に対して1日量EPA2000mgとDHA1000mgのΩ3脂肪酸サプリメント服用群(n=163)またはプラセボ(オリーブ油カプセル製剤)服用群(n=186)に分けて12か月間服用した時のドライアイ症状の変化を調査した
Ω3脂肪酸サプリメントを1日3000mg摂取してもドライアイに効果なし
結果
Ω3脂肪酸サプリメント服用群の平均EPAレベルの変化:+2.2%(対プラセボ比)
Ω3脂肪酸サプリメント服用群の平均DHAレベルの変化:+1.6%(対プラセボ比)
眼球表面の疾患指標であるOSDIスコアの変化
(OSDIスコア:スコアが高いほど重症度が高い)
Ω3脂肪酸サプリメント服用群:-13.9±15.6点
プラセボ群:-12.5±18.2点
OSDIスケールのスコアにおいて2つの試験グループでの有意差は確認できませんでした。
有害事象の割合
Ω3脂肪酸サプリメント服用群:6%
プラセボ群:8.1%
有意差なし
ドライアイ症状に対するジクアス・ヒアレイン・ムコスタ点眼の比較
2016年12月、オーストラリアの研究チームにより「3か月間、Ω3脂肪酸サプリメントを摂取することで涙液浸透圧の低下および涙液の安定性が改善した」という報告が過去になされましたが、今回の12か月間の調査結果では有意差なしというデータとなりました。
緑内障治療薬ルミガン・キサラタン・トラバタンズ・タプロス点眼の比較データ