イグザレルト錠10mg/15mgのジェネリック医薬品はいつ発売となるか?
追記:2024年8月16日
イグザレルト錠/イグザレルトOD錠のジェネリック医薬品は2024年12月中旬に発売開始となります。
薬価は先発比で40~50%です。
バイエル薬品の子会社から発売されるAG薬は
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制
深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症の治療及び再発抑制
という2つの適応症の承認を取得取得していますが、その他の6社から発売されるジェネリック医薬品には
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制のみの抵抗となります。
追記:2024年1月8日
イグザレルト錠のジェネリック医薬品に関する情報がupdateされました。
ジェネリック医薬品メーカーは2024年8月にイグザレルト錠の後発医薬品のは製造販売を国へ承認申請し、2024年12月の発売を目指すという流れで動いています。
既にイグザレルト錠の製造販売を行っているバイエル薬品の子会社は2022年2月に承認を取得していますので、AG薬の薬価収載をいつ行うかが焦点となります。
追記:2023年2月15日
イグザレルト錠のジェネリック医薬品発売に関して、2023年6月の発売は見送られました。
追記:2023年1月5日
イグザレルト錠のジェネリック医薬品発売について、新たな情報がありましたので追記します。
2023年、後発メーカー各社がイグザレルト錠の後発品を発売する可能性が一部メディアで報道されました。
イグザレルトを製造販売しているバイエルホールディングの子会社は既に「イグザレルト錠」の後発品の承認を取得しているため、収載に踏み切るかどうかはメーカー次第となっていますが、その他後発メーカーについては、まだ承認は取得していない状況です。
2023年中に他の後発メーカーが取得するかどうかについては、わかり次第追記いたします。
追記:2022年3月20日
調剤薬局で勤務をしているのですが、「イグザレルトのジェネリックはまだ発売されないのですか?」という患者様からご質もにただくことが多々あります。
また、このブログや「お問い合わせ」からも同様のご質問を頂くことがあります。
ご参考になるかはわかりませんが、以下に私の個人的な解釈を記します。
イグザレルト錠10mg、15mgは2011年1月に
「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」を効能効果の適応として承認されました。
さらに2015年9月に「深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症の治療及び再発抑制」の効能効果が追加されました。
成人に対する再審査期間は2012年1月18日~2020年1月17日(8年間)で終了しているものの、小児に対する再審査期間が2021年1月22日~2025年1月21日(4年間)と継続中である状況です。
小児に対する適応に関しては、「新効能・効果医薬品、新用法・用量医薬品」に該当しますので再審査期間は4年間です。
後発医薬品が発売されるためには「先発医薬品の再審査期間が終了していること」という条件があります。
イグザレルト錠に関しては、小児適応に関する「再審査期間」が終了していません。
いやいや、成人に対しての再審査期間は終了しているんだから、「成人向けのイグザレルトのジェネリック」を発売すればいいじゃないと考えたくなるのです、なかなかそうもいきません。
ただ、ここで興味深いことにイグザレルト錠・OD錠を発売している「バイエル薬品」の子会社「バイエル薬品販売株式会社」が2022年2月に「イグザレルトのジェネリック医薬品:リバーロキサバン錠を製造販売しても良い権利」
を厚生労働省に申請しました。
おぉ!イグザレルト錠のジェネリックが発売する?と一瞬期待してしまいそうな記述ですが、私はそうではないと考えています。
バイエル薬品は対外的に「イグザレルト錠のジェネリック作ってはいけませんよ。特許期間は5年間延長していますよ」とアピールしています。
(イグザレルト錠のジェネリック医薬品名は「リバーロキサバン錠「〇〇」です)
とはいえ、イグザレルト錠の成人に対する再審査期間は終了していますので、どこかのジェネリックメーカーが「リバーロキサバン錠「〇〇」を厚生労働省に対して申請を出す可能性はゼロではありません。
そこで、バイエル薬品は最悪の事態を想定し、〇〇メーカーがイグザレルト錠の特許有効期間を無視して「リバーロキサバン錠「〇〇」の発売に踏み切った場合に備えて、自社の子会社である「バイエル薬品販売株式会社」に「リバーロキサバン錠「バイエル」という名前のジェネリック医薬品を厚生労働省に対して申請しました。
患者様の立場からすると、リバーロキサバン錠「〇〇」を飲むのと、「リバーロキサバン錠「バイエル」(イグザレルトと全く同じ成分・添加物)を飲むことを想定すると、「リバーロキサバン錠「バイエル」を選ぶ割合が多いことが想像されます。
(同時発売のジェネリック医薬品のは価格は同じです)
しかし、ふたをあけてみると、2022年2月の時点で「リバーロキサバン錠のジェネリック医薬品を作っても良い権利」を厚生労働省に申請したのは「バイエル薬品販売株式会社」1社だけでした。
他者の競合はありません。ということはリバーロキサバン錠「バイエル」を作っても良い権利について厚生労働省からOKが出たとしても、バイエル薬品は製造しないでしょう。なぜなら、一般的にジェネリック医薬品の価格は、先発品の半額ですので、バイエル薬品が「リバーロキサバン錠「バイエル」を作ってしまうと、損をするだけだからです。
先発メーカーの子会社がジェネリック医薬品を作る目的は、他社のジェネリックに切り替えられるくらいなら、自社の子会社のジェネリックに切り替えてもらってシェアを維持したいというのが本質ですからね。
ということで、イグザレルト錠のジェネリック医薬品が発売されるのは、もう少し先になると私は予想しています。
この答は2022年6月中旬にバイエル薬品販売株式会社から「リバーロキサバン錠「バイエル」が発売されるかどうかで示されるのですが、一般的に新発売されるお薬に関しては、事前に添付文書が公開されるのが常です。しかし2022年3月20日時点で「リバーロキサバン錠「バイエル」の添付文書は公開されておりませんので、私は発売されないと考えています。
以上が私の勝手な見解でございます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
以下は過去に記載した「イグザレルト錠のジェネリック医薬品がいつ頃発売となるか?」についての記事です。
一般的に発売から10年ほど経過すると、特許が切れるためジェネリック医薬品が発売開始となります。
2012年4月に発売開始となったイグザレルト錠10mg/15mgのジェネリック医薬品がいつごろ発売されるのかなぁと思い調べたところ、製造販売しているバイエルが2021年6月28日に
「謹告:リバーロキサバンに関する特許権について」
という謹告文章を公開していました。
バイエルがいうにはイグザレルトの成人対する効能効果について、以下の特許期間延長を登録しているためジェネリックは発売してはいけませんよ」と警告文を公開しているのです。
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制:延長を求める期間:3年6月28日(2012年4月17日に出願)
深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症の治療及び再発抑制:延長を求める期間:5年(2015年12月21日に出願)
特許庁のホームページを確認したところ、イグザレルト錠の特許である「日本特許第4143297号」の延長出願という項目に延長出願した経緯および延長登録したことが記されています。
また、2021年3月30日に特許存続期間延長登録通知書が記録されています。
そのため、2022年の5月以降もジェネリックは発売してはいけませんよという意味で
「リバーロキサバンを有効成分とする製品の製造、販売、輸入等を計画されている企業におかれましては、当社の知的財産権の侵害行為のなきよう、十分ご留意いただきたくお願い申し上げます。」
という文章を公開しています。
バイエルは2020年12月4日にも同様の謹告通知をだしており、バイエルとしては「特許期間は10年→15年へ伸びてますよ」という姿勢を既成事実として公開しているようです。
特許期間延長に関しては、どの程度の効力があるのか、ジェネリックメーカーが2022年6月のジェネリック発売にリバーロキサバンを発売するのかどうかは非常に興味深いところです。
(ジェネリック医薬品が発売されると、先発メーカーは「特許は切れていない」という姿勢を貫き、GEメーカーに対して「特許侵害訴訟」を行うことが往々にして起こりえます。)
イグザレルトを処方されて毎日服用してますが、あまりにも価格が高すぎます。ワーファリンなら1粒10円程度に対して50倍に相当します。高齢者なので所得も低く、3か月分の処方で2万円もの薬代は負担が大きすぎます。早くイグザレルトのジェネリック医薬品が発売されることを切に願っております。
同様です。
家内、娘が公費負担の自立支援を受け、月5000円に医療費を抑えられていますが、イグサレルトが高額な為、自立支援を受けられない私の方が医療費が高いというのは、どうしても納得が行きません。
本当に値段が高額な薬ですよね。私も非常に困っております。服用を始めてから4年以上になりますが、当初のワーファリンの50倍以上なので薬局の精算で驚きました。早くジェネリックが市場に出回ることを願っております。